「みりんの使い方って、
いまいち良く分からない…。」
そんなお声のために、
簡単なQ&Aをまとめました。
Q1:みりん風調味料とどう違うのですか?

原料が異なります。本みりんは法律で定められている、もち米、米こうじ、焼酎などの天然素材だけを使いますが、みりん風にはその規制がありません。みりん風にはグルタミン酸ソーダや香料で甘味や香りをつけたものが多く存在します。また、アルコール分についても、本みりんが14~15%なのに対し、みりん風は1%以下で、これらの違いが味や調理効果に差につながります。



Q2:本みりんはお酒の仲間ってホント?

みりんは戦国時代や江戸時代には、美淋酒や美淋酎とよばれ、口当たりの良い高級なお酒として親しまれていました。調味料として使われるようになったのは、江戸時代の後期で、 日本の酒造技術が革新的な進歩をとげた時期でもありました。現代の法律上の区分では、 含まれるアルコール分が高いことから酒類に分類されます。



Q3:相生の本みりんには添加物は含まれていませんか?

原料のもち米、米こうじ、自家製焼酎(乙焼酎)はすべて無添加の天然素材です。製造工程でも、合成甘味料、合成着色料、保存料などの添加物は一切、使用しておりません。安心してお使いください。



Q4:砂糖の甘さとは違うのですか?

砂糖に含まれる甘みは、ショ糖のみで構成されています。一方、本みりんの甘さは、ブドウ糖やオリゴ糖など多種類の糖類で構成されており、この違いで口に含んだ時に感じる甘さが 砂糖のような強い甘さではなく、素材の持ち味を生かす上品な甘さになります。また、カロリーという観点でも砂糖を添加するよりも健康的な甘さと言えます。



Q5:本みりんは「料理にコクを添える」と言いますが、そのコクとは?

本みりんの原料であるもち米が、米こうじのチカラで分解される際に生まれる成分に由来するものです。糖類が上品な甘みとなり、アミノ酸がうま味成分として味に奥行を加え、有機酸が酸味となって複雑な味わいを醸すことで表現される味わいのことを指します。人工的に添加した甘味などでは複製のできない天然醸造物だけが持つ、味の不思議です。



Q6:本みりんの調理効果は?

①砂糖とは異なる上品な甘味をつけます。
②料理酒のみや糖類のみでは再現されない、きれいなテリ・ツヤをつくり出し、見た目の美味しさを演出します。
③食材に染み込んだアルコールが蒸発する際に、魚や肉類の生臭みを放出するなど、消臭効果を発揮します。
④糖類や分子の小さなアルコール成分に染み込むことで味をよく染み込ませることに加え、食材の繊維が崩れるのを防ぎ、煮くずれ防止につながります。
⑤本みりんに含まれる香気成分(フェルラ酸エチル・フェニル酢酸エチルなど)が食欲のそそる、風味豊かな香りに仕上げます。



Q7:みりんを煮切るとは?

加熱することで成分に化学変化をおこさせ、風味を一層良くすることです。プロの方は、鍋に入れて火にかけた本みりんに、直接マッチ等で火をつけてパッと燃やすことが多いですが、ご家庭では、本みりんを鍋に入れて煮立てることで再現されます。



Q8:長期保存ができますか?

可能です。
本みりんをしまっておくと色が濃くなりますが、これは熟成の進行によるもので、色の変化によって味や品質が変わることはありません。ただ、高温で貯蔵したり、紫外線が当たるなどすると風味が損なわれてしまいますので、できるだけ冷暗所で保存ください。



Q9:みりんと言えば煮物に限定されがちですが、他にどのような使い方がありますか?

もうひと味足りないという時にも、本みりんは活躍します。
たとえば、みそ汁の仕上げに少々、塩辛や生たらこに、一、二滴たらすなどすると風味が良くなります。 また、カレーやチリソース煮に本みりんを入れると、辛さにまるみが出て、いっそうおいしくなります。
中華料理・韓国料理といったアジア料理や、トマトソースを良く使うイタリア料理との相性も良く、スイーツの隠し味にも最適です。 是非、料理のジャンルを問わず色々な料理にお試しください。